「声が小さいと言われる」「カラオケでマイクに声が乗らない」「バンドで歌うと楽器にかき消される」――声量の悩みを抱えている方は多いです。しかし、声量は生まれつきの素質ではなく、正しいトレーニングで誰でも確実に向上させることができます。
この記事では、声量を上げるための具体的なトレーニング方法と、よくある間違いについて解説します。
声量が小さい原因は「喉」ではなく「体」
声量を上げたいとき、多くの人は喉に力を入れて大きな声を出そうとします。しかし、これは大きな間違いです。喉を締めて無理やり声を出すと、声が枯れたり、喉を痛めたりしてしまいます。
声量の正体は「息の量」と「共鳴」です。十分な息の量を安定して供給し、体全体を響かせることで、力まなくても通る声が出せるようになります。
声量アップの基盤:腹式呼吸をマスターする
腹式呼吸とは
肩を上げて浅く吸う「胸式呼吸」ではなく、横隔膜を下げてお腹を膨らませるように深く吸う呼吸法です。歌のプロは全員がこの腹式呼吸を基盤にしています。
基本トレーニング
- 仰向けに寝て、お腹に本を1冊載せる
- 鼻から息を吸い、本が持ち上がるのを確認する
- 口から「スーッ」と長く息を吐き、本が下がるのを感じる
- 吐く時間を10秒→15秒→20秒と徐々に伸ばしていく
寝た状態だと自然に腹式呼吸になるため、まずはこの姿勢で感覚を掴みましょう。慣れたら立った状態でも同じ呼吸ができるように練習します。
共鳴を活かして声を響かせる
声量アップの鍵は「共鳴」にあります。楽器で例えるなら、弦の振動だけでは小さな音しか出ませんが、ボディ(共鳴胴)があることで豊かな音量になります。人間の体も同じで、声帯の振動を体の空洞(鼻腔・口腔・咽頭腔)で増幅させるのです。
共鳴トレーニング① ハミング共鳴
口を閉じて「ンー」とハミングし、鼻の奥や額のあたりに振動を感じましょう。手を鼻に当てて振動を確認するのがおすすめです。この鼻腔共鳴の感覚を覚えたら、口を開けて「ンーアー」と移行し、開口時も響きを維持する練習をします。
共鳴トレーニング② 「マー」「ナー」発声
「マー」「ナー」は鼻腔共鳴を引き出しやすい音です。これらの音でスケール(ドレミファソ)を歌い、響きを感じながら音域を広げていきましょう。
共鳴トレーニング③ 口の開け方を意識する
口をしっかり開けることで、口腔内の空間が広がり共鳴が増します。目安として、指が縦に2本入るくらい口を開けましょう。顎をリラックスさせ、下に落とすイメージで開けるのがコツです。
リップトリルで息の流れを安定させる
リップトリル(唇を「ブルルル」と震わせる発声)は、息の量と圧力を一定に保つ練習として非常に効果的です。
- 低音から高音まで滑らかに上下させる
- 音量を変えずに維持する練習をする
- 途中で途切れないように息の流れを意識する
リップトリルが安定してできるようになると、実際の歌唱でも息の供給が安定し、声量が上がります。
声量コントロールのためのスケール練習
ただ大きな声を出すだけでなく、声量をコントロールする力も重要です。以下の練習を試してみてください。
クレッシェンド・デクレッシェンド練習
- 「アー」と一定の音程で声を出す
- 最初はピアノ(小さく)から始める
- 8拍かけてフォルテ(大きく)まで徐々に上げる
- さらに8拍かけてピアノまで徐々に下げる
この練習を毎日行うことで、声量の幅が広がり、歌の表現力も格段にアップします。
やってはいけない!声量アップのNG行動
NG①:喉を締めて叫ぶ
喉を締めて無理やり声を出すと、声帯を傷つけます。声帯結節やポリープの原因になるため、絶対にやめましょう。
NG②:毎日長時間練習する
声帯も筋肉と同じで、疲労回復の時間が必要です。最初は1日15〜20分の練習から始め、徐々に増やしていきましょう。喉に違和感を感じたらすぐに休むことが大切です。
NG③:水分を取らない
声帯は潤いが大切です。練習前・練習中はこまめに常温の水を飲みましょう。冷たい水は喉を締めてしまうので避けてください。
毎日の練習ルーティン(15分)
以下のメニューを毎日続けることで、1〜2ヶ月で声量の変化を実感できるでしょう。
- 腹式呼吸(3分):深呼吸5回+ロングブレス5回
- リップトリル(3分):低音域〜高音域を往復
- ハミング(3分):スケールで上下
- 母音発声(3分):「アエイオウ」でスケール練習
- クレッシェンド練習(3分):小→大→小を繰り返す
まとめ:正しい方法で声量は必ず上がる
声量を上げるには「喉で頑張る」のではなく、「息」と「共鳴」を活かすことがポイントです。腹式呼吸で安定した息を供給し、体全体で声を響かせることで、無理なく通る声が手に入ります。
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