「コード理論がわからなくて曲が作れない」という声をよく聞きます。でも実は、Cubaseには理論をほとんど知らなくてもコードを鳴らせる機能があります。それが「コードパッド(Chord Pad)」です。
コードパッドを使えば、1音を押さえるだけでCmaj7やF#m7といった複雑なコードが鳴ります。理論の勉強と並行しながら、とりあえず曲を作り始めたい人にとって非常に便利な機能です。
コードパッドを開く
コードパッドはCubase Pro、Artist、Elementsで使えます。プロジェクトウィンドウの下部にあるゾーンか、メニューの「スタジオ」→「コードパッド」から開きます。
開くと、鍵盤のような16〜32個のパッドが並んでいます。最初はデフォルトのコードが割り当てられていますが、自分でカスタマイズできます。パッドをクリックすると音が鳴るので、まずは触ってみましょう。
コードの割り当て方
コードパッドのパッドを右クリック→「コードを割り当て」で好きなコードを設定できます。たとえば「C」を選んで、メジャーかマイナーか、セブンスを付けるかなどを指定するだけです。
もっと簡単な方法として、「コードアシスタント」機能があります。Cubaseが「このキーに合うコード進行」を自動的に提案してくれる機能で、よく使うコード進行(C→Am→F→G など)を一発でパッドに割り当てられます。
キーを指定して「提案」ボタンを押すだけで、ダイアトニックコードが並んだコードパッドが完成します。これだけで、そのキーの中で音楽的に正しいコード進行が作れます。
パターン機能でアルペジオやリズムを付ける
コードパッドの面白い機能の一つが「プレーヤーパターン」です。コードパッドの下部にある「プレーヤー」タブを選ぶと、押さえたコードをアルペジオやリズムパターンで自動演奏してくれます。
たとえば、ピアノのアルペジオパターンを選んでコードを押さえると、ルート音から順番に音が上がっていくアルペジオが鳴ります。ストリングスのパッドパターンを選べば、コードをオーケストラ的に広げた演奏になります。
これを使えば、ピアノが弾けなくてもそれっぽいピアノのバッキングが作れます。
インストゥルメントトラックと連携させる
コードパッドは単体でも使えますが、インストゥルメントトラックと連携させることで威力を発揮します。
手順としては、まずHALion SonicなどのインストゥルメントトラックをMIDI出力先に設定します。コードパッドの上部にある「出力」設定から、そのトラックを選択します。あとはコードパッドをクリックするだけで、選んだ音源でコードが鳴ります。
これにより、コードパッドで試しながら「このコード進行良いな」と思ったらMIDIとして書き出してトラックに落とせます。「コードをMIDIにコピー」ボタンを使えば、コードパッドで鳴らしたコード進行をそのままMIDIデータとして使えます。
理論を学びながらコードパッドを活用する
コードパッドは「理論を飛ばすためのツール」ではなく、「理論を学びながら実践するためのツール」だと思っています。
コードパッドで良い感じのコード進行を見つけたら、そのコードがなぜ良く聞こえるのかを後から調べてみる——このサイクルを繰り返すと、自然とコード理論が身についていきます。
コードパッドをはじめ、Cubaseを使った作曲の基礎から応用まで学びたい方は、コアミュージックスクールのDTMコースをのぞいてみてください。プロの作曲家が理論の「なぜ」も丁寧に解説してくれます。




