「ミックスを良くするには高価なサードパーティプラグインが必要」——そう思っていませんか?実はCubaseに付属しているプラグインだけでも、十分にプロクオリティに近いミックスは作れます。
重要なのは何を使うかではなく、どう使うかです。この記事では、Cubase標準装備のプラグインを使ったミックスの手順を解説します。
Channel Strip:万能な音作りの入口
Channel Stripは、EQ・コンプ・ゲートがひとまとめになった多機能プラグインです。各チャンネルに最初に挿すプラグインとして最適です。
特にローカットフィルターが強力で、ボーカルなら80〜120Hz以下を切るだけで音のこもりが取れてすっきりします。ギターやキーボードも同様に、不要な低域を切ることでバンドアンサンブル全体が締まります。
コンプレクション側も扱いやすく、「Vintage Compressor」モードにすると温かみのあるコンプ感が得られます。
Frequency:Cubase最強のEQ
FrequencyはCubaseに付属するパラメトリックEQで、最大8バンドを使えます。スペクトラムアナライザーを見ながらリアルタイムで調整できるので、問題周波数を視覚的に確認しやすいです。
基本的なEQの使い方は「引き算(カット)」が主役です。800Hz〜1kHz付近の「耳に刺さる帯域」を2〜3dBカットするだけで、ボーカルが格段に聴きやすくなることがあります。
「ダイナミックEQ」モードも搭載していて、音量が大きいときだけ特定の帯域をカット/ブーストするような動作ができます。サードパーティの高額EQと比べても遜色ない機能です。
Compressor:シンプルで使いやすい
Cubase付属のCompressorは見た目がシンプルで操作しやすく、基本的なダイナミクスコントロールに向いています。
ボーカルには「Attack: 10ms・Release: Auto・Ratio: 3:1〜4:1・Threshold: -15〜-20dBFS」程度の設定をスタートにして、ゲインリダクションメーターが2〜6dBくらい動くように調整するのが目安です。
「Vintage」タイプに切り替えると、より音楽的なキャラクターになります。楽器系トラックに使うとニュアンスが出ます。
REVerence:コンボリューションリバーブ
REVerenceはCubase付属のコンボリューションリバーブです。実際の空間(ホール・教会・スタジオ)をサンプリングして作られた「インパルスレスポンス」を使うため、非常にリアルな残響感が得られます。
「Medium Hall」や「Small Room」プリセットから始めて、「Size」パラメーターで広さを調整するだけで使えます。FXチャンネルに挿してセンドで使うのが基本的なルーティングです。
Supervision:マスタリングチェックに最適
SupervisionはCubase Pro付属のマルチアナライザーです。スペクトラム、ラウドネスメーター(LUFS)、位相などを一画面で確認できます。
マスタートラックに挿しておいて、LUFSが-14〜-16LUFS程度になるように全体の音量バランスを整えるのが、ストリーミング配信を意識したミックスの目安です。
付属プラグインの使い方を含め、Cubaseでのミックス技術を体系的に学びたい方はコアミュージックスクールのDTMコースがおすすめです。プロが実際の楽曲制作で使っているワークフローを教えてもらえます。



