CubaseのVariAudio完全ガイド|ピッチ補正の使い方

DTM・作曲

ボーカルを録音したあと、「音程がちょっとズレてる」と感じることって結構ありますよね。そんなときに力を発揮するのがCubaseに搭載されている「VariAudio」です。AutoTuneやMelodyneみたいな有名なピッチ補正ツールに匹敵する機能が、Cubaseの中にはじめから入っています。

ただ、「どこで使うの?」「どうやって操作するの?」という疑問を持つ人も多い。この記事では、VariAudioの概要から実際の操作手順まで丁寧に解説します。

VariAudioとは何か

VariAudioは、Cubase ProおよびArtistに搭載されているオーディオのピッチ・タイミング編集機能です。CubaseのElementsやAIには含まれていないので、まず自分のバージョンを確認しておきましょう。

仕組みとしては、録音されたオーディオをCubaseが自動的に分析し、各音のピッチと長さを「セグメント」として可視化してくれます。このセグメントを直接ドラッグして動かすことで、音程や長さを調整できます。

主にできることは3つです。

  • ピッチの修正(音程がズレた箇所を正しい音程に直す)
  • ピッチをまっすぐにする(ビブラートを消したり、ピッチの揺れを均一にする)
  • ハーモニーの生成(メインボーカルから3度や5度上のハモリを作る)

VariAudioの基本的な使い方

まず、編集したいオーディオクリップを選択して「サンプルエディター」を開きます。下側のゾーンか、ダブルクリックで独立ウィンドウとして開けます。

サンプルエディターを開いたら、左の「VariAudio」セクションをクリックしてVariAudioモードを有効にします。すると、オーディオの波形の上にカラフルなセグメントが表示されます。これが各音の単位です。

セグメントをクリックして選択し、上下にドラッグするとピッチが変わります。半音単位でスナップするので、意図した音程に合わせやすい。Shiftキーを押しながらドラッグすると半音未満の細かい調整ができます。

「ピッチ&ワープ」ツールを選んだ状態でセグメントの左右端をドラッグすると、タイミングの調整(ワープ)もできます。音程と長さを組み合わせて直せるのがVariAudioの強みです。

ピッチをまっすぐにする(Straighten Pitch)

セグメントを選択した状態で、右側のパネルに「ピッチを真っ直ぐにする」というスライダーがあります。0〜100%の間で調整できて、100%に近づけるほどピッチの揺れ(ビブラートなど)がなくなってフラットになります。

ただ、100%にしすぎると機械的な感じになります。自然に聞かせたい場合は30〜60%程度が目安です。ポップスやJ-POPのボーカルではこのあたりが使いやすいと思います。

ビブラートをあえて残したい箇所は低い値に、発音の入りや語尾など音程が不安定になりやすい箇所は高い値に設定する、というメリハリのある使い方がおすすめです。

ハーモニーをVariAudioで作る方法

VariAudioの隠れた使い方として、ハーモニーの生成があります。メインボーカルのトラックを複製し、複製したトラックのVariAudioで全セグメントを選択。「ピッチシフト」を+3半音や+7半音などにずらすことで、メカニカルなハーモニーラインを作れます。

完全に音楽的に正しいハーモニーにしたいなら、コード進行に合わせてセグメントごとに微調整が必要ですが、ラフなデモ段階ではこの方法で十分なことも多いです。

ポップスのコーラス部分や、ドラマチックな展開でボーカルを厚くしたい場面でよく使われるテクニックです。

自然な仕上がりにするコツ

VariAudioで最も大切なのは「やりすぎない」ことです。全音符を完璧なピッチにしてしまうと、人間らしさが消えてしまいます。

基本的な手順として、まず明らかにズレている音程(半音以上外れている箇所)だけ直す。次に語尾の揺れや発音の入り部分を軽く補正する。最後に全体を通して聴いて、不自然な箇所だけ追加で手を入れる——この流れが自然な補正につながります。

「完璧な音程」よりも「聴いて気持ちいいボーカル」を目指して調整するのが、VariAudioを使いこなすコツだと思います。

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