ゲーム音楽に魅了されてDTMを始めた人は多いと思います。ドラクエのフィールド曲、FFのバトル曲、インディーゲームの繊細なアンビエント——ゲーム音楽には他にはない独特の魅力があります。この記事では、ゲームBGMをDTMで作るための基本的な考え方と手順を紹介します。
ゲーム音楽が「普通の曲」と違う点
ゲームBGMの最大の特徴は「ループすること」です。プレイヤーがそのシーンに長時間いても飽きないように、自然にループする設計が必要になります。
また、ゲーム音楽はあくまで「背景」であることが多い。プレイヤーの思考やゲームプレイを邪魔しないように、主役になりすぎない設計が求められます。これはポップスの作曲とは逆の発想です。
さらに、ゲームの状況(戦闘・探索・イベント・ゲームオーバー)によって使い分けることが前提になっているため、複数のバリエーションをセットで考えることも多い。
シーン別:BGMの作り方の違い
フィールド・探索系
テンポは90〜110BPMくらいのやや落ち着いたもの。コード進行はシンプルで、4〜8小節でループしやすい構成が好まれます。ピアノやアコースティックギター、フルートなどの中高音楽器が主役になりやすい。
バトル・戦闘系
テンポは140〜180BPMの疾走感あるもの。ドラムやベースのリズムが主役で、ギターのリフやブラスが効果的。16小節〜32小節でループする設計が多い。ループのつなぎ目が不自然にならないように、小節の最後でフィルインを入れるのが定番。
ダンジョン・ホラー系
低音域のドローン(持続音)をベースに、不規則なリズムや半音進行を使う。テンポはゆっくり目で、不安感を演出。音数は少なく、余白を活かした作りが多い。
イベント・感動シーン
ピアノソロやストリングスが中心。感情の流れに合わせた変化(クレッシェンド・デクレッシェンド)を意識する。ループよりも「一度きり」の展開ができる構成が向いている。
ループ設計の基本
ゲームBGMのループを自然に聞かせるコツは、「ループのつなぎ目に気づかせない」ことです。
方法①:最後の小節のコードを最初のコードと自然につながる進行にする(例:最後がGで始まりがCならドミナント→トニックの進行)。
方法②:ループ直前にドラムのフィルインを入れて、再生点へのリセット感を音楽的に処理する。
方法③:アンビエントサウンドや環境音(風の音、水の音)を重ねることで、音楽のつなぎ目が目立たなくなる。
ゲーム音楽でよく使われる音源・プラグイン
ゲーム音楽には様々な音楽スタイルが必要なため、音源選びも重要です。
- ファンタジー系:Spitfire Audio LABS(無料)、EastWest Symphonic Orchestra
- 8bitレトロ系:BFXR(効果音)、Magical 8bit Plug(無料シンセ)
- 現代的ゲームサウンド:Nexus、Serum、Omnisphereなど
まずは無料の音源から始めて、自分が作りたいスタイルに合わせて徐々に揃えていくのが現実的です。
ゲーム音楽のような幅広いジャンルに対応できる作曲力は、基礎からしっかり学ぶことで身につきます。コアミュージックスクールのDTMコースでは、ジャンルを問わない音楽制作の土台を学べます。




