「J-POPっぽい曲を作りたい」という人は多いです。でも、「J-POPっぽい」ってなんだろう?と改めて考えると、意外と言語化しにくい。この記事では、J-POPに頻出するコード進行の型と、あのサウンドを作るアレンジの作法を具体的に解説します。
J-POPに頻出する3つのコード進行
J-POPには「定番進行」と呼ばれるコードの型があります。これを知っているだけで、かなりJ-POPらしい雰囲気が出せます。
① 王道進行(Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm)
Cメジャーキーなら F → G → Em → Am。日本のポップスで最も多く使われる進行で、サビに使われることが多いです。感情を高める「盛り上がり感」が特徴で、DREAMS COME TRUEの楽曲や、多くのJ-POPアイドル曲で使われています。
② 小室進行(Ⅵm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ)
Cキーなら Am → F → C → G。名前の通り小室哲哉さんが多用したことで有名。少し暗めのトーンから明るくなる感じが特徴で、ドラマチックな展開に向いています。90年代J-POPの象徴的な響きです。
③ カノン進行(Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ)
クラシックのパッヘルベルのカノンが元ネタ。J-POPでは短縮版(Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅳ)がよく使われます。安定感があって、感動的な雰囲気を作りやすい。
J-POPっぽいアレンジの定番パターン
コード進行だけでなく、アレンジの構成も「J-POP感」に大きく影響します。
イントロ:8〜16小節で世界観を作る
J-POPはイントロが大切です。サビのメロディをそのまま使ったり、特徴的なリフを入れたりして、曲の世界観を最初の数秒で伝える。ピアノやギターの単音リフが多い印象です。
Aメロ:ボーカルを立てる、音数を絞る
ベースとドラム、軽いキーボードパッドくらいにして、ボーカルが際立つ空間を作ります。バスドラムはシンプルに、スネアは2・4拍に入れるだけでも十分。
サビ:音数を一気に増やして盛り上げる
Aメロとのコントラストが大事。ストリングスやブラスを足す、ギターをパワーコードで入れる、シンセパッドで厚みを出す——こうした足し算でサビの解放感が生まれます。
「J-POP感」を出す細かいポイント
大枠のコード・アレンジに加えて、細かいところも重要です。
- キー設定:ボーカルがいる曲ならキーを上げ気味にする(明るく、力強く聞こえる)
- メロディの跳躍:サビで1オクターブ近い音程の動きがあるとJ-POP感が増す
- 転調:ラスサビで半音か1音上に転調する王道展開はいまだに有効
- シンセベースよりも生っぽいベース音:J-POPはシンセよりもフィンガーベース的な音が馴染みやすい
実際に作ってみよう:簡単なJ-POP風曲の作り方
まず王道進行(F→G→Em→Am)を8小節分打ち込む。テンポは120〜130BPMくらい。バスドラム・スネア・ハイハットのドラムパターンを入れる。ベースはコードのルート音をシンプルに弾く。その上にピアノかギターでコードを乗せる。最後にメロディを鼻歌で考えて打ち込む。
この5ステップだけで、かなりJ-POPっぽいAメロの断片ができます。まずこれを完成させることを目標にしてみてください。「それらしく聞こえる」体験が、次のモチベーションになります。
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