「エレキギターを始めたいけど、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない」——そんな悩みをお持ちの方は非常に多いです。楽器店に足を運んでもストラトキャスター、レスポール、テレキャスターなど並んでいて、価格も2万円台から10万円超まで幅広く、初心者にとっては選択肢が多すぎる状態です。
この記事では、川口駅徒歩2分のコアミュージックスクールで実際に生徒さんを指導しているプロ講師の現場知識をもとに、初心者が最初の1本を選ぶ際に知っておくべきポイントと、価格帯別おすすめモデルを具体的にご紹介します。結論から言えば、初心者には「3〜6万円台のセット商品」か「単体モデルを5〜7万円台」で購入するのが最もコストパフォーマンスが高く、上達も早い傾向があります。
以下では、そう言える理由とともに、ギターの形状・スペック・アンプの選び方まで体系的に解説します。最後まで読んでいただければ、購入後に「失敗した」と感じるリスクを大幅に減らせるはずです。
エレキギターの「形状(ボディシェイプ)」と音の違いを理解しよう
エレキギターには代表的な3つのボディシェイプがあり、それぞれ音の特性と弾きやすさが異なります。初心者が好きなアーティストの音を目指すなら、まずこの3種類の違いを把握することが大切です。
ストラトキャスタータイプ
Fender社が1954年に開発した形状で、現在も世界中で最も普及しているモデルです。シングルコイルピックアップを3基搭載しており、明るくキラキラした高音域(2kHz〜8kHz付近が豊か)が特徴です。クリーントーンの表現力が高く、ジャズからロック、ポップスまで幅広いジャンルに対応します。Jimi Hendrix、Eric Clapton、John Mayerなどが愛用していることでも知られています。ダブルカットアウェイ設計により高フレットへのアクセスもしやすく、初心者にも扱いやすい形状です。
レスポールタイプ
Gibson社が1952年に開発。ハムバッカーピックアップ2基搭載が標準仕様で、中低域(200Hz〜1kHz付近)が厚く、歪ませたときの「ジューシーなサウンド」が魅力です。ロック、ハードロック、ブルース系のサウンドを目指す方に向いています。Slash(Guns N’ Roses)やJimmy Page(Led Zeppelin)が代表的なユーザーです。ストラトより若干重量があり(約4kg前後)、長時間の練習では肩への負担を感じる方もいます。
テレキャスタータイプ
Fender社の最も歴史ある形状(1950年代〜)で、カントリー、ロカビリー、インディーロックとの相性が抜群です。シャープで抜けのいい音質が特徴で、バンドのアンサンブルの中で存在感を発揮します。Keith Richards(The Rolling Stones)やJohnny Greenwood(Radiohead)なども愛用しています。
ボディシェイプ比較表
| タイプ | ピックアップ | 音の特徴 | 向いているジャンル | 重量目安 |
|---|---|---|---|---|
| ストラトキャスター | シングルコイル×3 | 明るく煌びやか | ポップス・ロック・ブルース | 約3.5kg |
| レスポール | ハムバッカー×2 | 厚く歪みに強い | ロック・ハードロック・ブルース | 約4.0kg |
| テレキャスター | シングルコイル×2 | シャープで抜けがいい | カントリー・インディー・ロック | 約3.5kg |
コアミュージックスクール 現役プロ講師(プロ講師)より:
私がレッスンでよく聞かれるのが「ストラトとレスポール、どっちがいいですか?」という質問です。正直に言うと、まず「好きなアーティストが使っているのはどちらか」を調べることを勧めています。音に憧れがあれば練習のモチベーションが全然違います。ただし一点だけ現場から補足すると、シングルコイルのストラトは家庭での練習時にノイズ(ハム)が乗りやすいため、静粛な環境で弾くことが多い方にはハムバッカー搭載のレスポールタイプの方が扱いやすい、という実感があります。
初心者向けエレキギター「価格帯別」おすすめモデル比較
エレキギターの価格は大きく3つのゾーンに分かれます。それぞれの特徴とおすすめモデルを具体的に紹介します。
【エントリー帯】1〜3万円台:手軽に試したい方向け
この価格帯は「とにかく安く始めたい」ニーズには応えられますが、フレットの精度・ネックの反りやすさ・チューニングの安定性の面で品質差が出やすい帯域です。長く使い続けるには限界があるため、半年〜1年以内に上位機種へ買い替えが必要になることも多いです。
- Squier by Fender「Bullet Stratocaster」(実売価格:約2〜3万円):FenderのサブブランドSquierの入門モデル。チューニング安定性はやや劣るが、ネックの握りやすさは評判が高い。
- Epiphone「Les Paul Special」(実売価格:約2〜3万円):GibsonのサブブランドEpiphoneのエントリー機。レスポールサウンドを安価に体験できる。
【ミドル帯】4〜7万円台:最初の1本として最もおすすめ
コアミュージックスクールの講師陣が「初心者の方に一番おすすめしやすい」と口をそろえる価格帯です。製造精度が大幅に上がり、チューニングの安定性・フレット処理・ネックの精度が格段に向上します。2年以上使い続けられる耐久性があり、上達に合わせてセットアップ(弦高調整など)することでプレイアビリティも伸ばせます。
- Squier by Fender「Classic Vibe 60s Stratocaster」(実売価格:約5〜6万円):SquierのClassic Vibeシリーズはコストパフォーマンスが高く、Fenderのエッセンスをしっかり感じられる仕上がり。初心者〜中級者まで長く使えます。
- Epiphone「Les Paul Standard 50s」(実売価格:約5〜6万円):現行Epiphoneの中でも完成度が高いモデル。ハムバッカーサウンドをしっかり体験できます。
- Yamaha「Pacifica 112V」(実売価格:約4〜5万円):国産メーカーYamahaのパシフィカシリーズは品質安定性で定評があり、弾きやすさと音の汎用性のバランスが優れています。HSS(ハムバッカー1基+シングル2基)配列で音の幅が広く、ジャンルを問わず使えるため初心者に特に向いています。
【アッパーミドル帯】8〜15万円台:最初から本格的に取り組みたい方向け
本格的な音楽活動やバンドを視野に入れている方、また大人になってから始める方で予算に余裕がある場合は、この帯域から選ぶことでより長期的に使えます。Fender Player Series(約8〜10万円)やGibson ES-339(約15万円〜)などがこのゾーンにあたります。
価格帯別まとめ比較表
| 価格帯 | 代表モデル例 | おすすめ度 | 耐久使用期間目安 |
|---|---|---|---|
| 1〜3万円台 | Squier Bullet Strat、Epiphone Les Paul Special | △(お試し向け) | 半年〜1年 |
| 4〜7万円台 | Yamaha Pacifica 112V、Squier Classic Vibe 60s | ◎(最推奨) | 2〜5年以上 |
| 8〜15万円台 | Fender Player Stratocaster | ○(本格志向向け) | 5年以上 |
セットで買う?バラで買う?必要な周辺機材の選び方
エレキギターはギター本体だけでは音が出ません。アンプ・ケーブル・ピック・チューナーなど周辺機材が必要です。初心者がすべてをバラで揃えると選択肢が多く迷いやすいため、まずはスターターセットの購入を検討してみましょう。
スターターセットのメリット・デメリット
- メリット:一式揃うので購入直後から練習を始められる。統一感があり機器の相性問題が少ない。総額が単品購入より安くなることが多い。
- デメリット:付属アンプの品質はエントリー帯に留まることが多く、上達してから物足りなさを感じる場合がある。ギター本体のグレードがセット専用品になる場合も。
アンプの選び方:初心者に合うワット数は?
自宅練習がメインなら、10〜15W(ワット)のコンボアンプが適切です。VolumeDial 1〜3程度でも十分な音量が出るため、集合住宅でも使いやすいです。代表的な選択肢としては以下があります。
- Fender「Frontman 10G」(実売価格:約7,000〜9,000円):クリーントーン・クランチ・ゲインチャンネル搭載で10W出力。小型で自宅練習に最適。
- Marshall「MS-2」(実売価格:約5,000〜7,000円):乾電池駆動可能な超小型アンプ。外出先での練習にも使えて機動性が高い。
- Boss「Katana-Mini」(実売価格:約1.5〜2万円):7W出力で多彩なエフェクト内蔵。自宅練習用としてはかなりクオリティが高く、音作りの楽しさも体感できます。
最低限揃えるべき周辺機材リスト
| 機材 | 目安価格 | 備考 |
|---|---|---|
| アンプ | 7,000〜20,000円 | 自宅用なら10〜15W推奨 |
| シールドケーブル(5m) | 1,500〜3,000円 | 安すぎるものはノイズが乗りやすい |
| クリップチューナー | 1,000〜2,000円 | KORG・Boss製品が安定 |
| ピック(複数枚) | 100〜500円 | 厚さ0.6mm・0.8mm・1.0mmを試す |
| ギタースタンド | 1,500〜3,000円 | 壁に立てかけると転倒リスクあり |
| 弦(予備1セット) | 500〜1,200円 | 初心者はライトゲージ(009〜042)推奨 |
弦は初心者の場合、太さ(ゲージ)が009〜042のライトゲージがフィンガリングの負担が少なくおすすめです。弦の素材にはニッケルワウンドとステンレスワウンドがありますが、初めはコストと弾き心地のバランスがいいニッケルワウンドを選ぶとよいでしょう。
初心者が「最初に弾けるようになるまで」の現実的なロードマップ
ギターを購入した後、どのくらいで弾けるようになるのかというのも、初心者の方がよく気にされる点です。個人差はありますが、週3〜4回・1回30〜45分の練習を続けた場合の目安は以下のとおりです。
練習期間別の習得目標
- 1〜2週間:ギターの持ち方・チューニング・弦の押さえ方に慣れる。Cコード・Gコード・Emコードの3つをゆっくり鳴らせるようになる。
- 1〜2ヶ月:コードチェンジ(CからGへの移行など)がスムーズになる。BPM(テンポ)60〜80程度の簡単な楽曲を1曲通して弾けるようになる。
- 3〜6ヶ月:Fコード(バレーコード)を習得。BPM100以上の楽曲に挑戦できるようになる。エフェクターを使った音作りにも興味が出てくる時期。
- 6〜12ヶ月:ペンタトニックスケールを使ったアドリブの基礎ができ、バンドセッションにも参加できるレベルに近づく。
ここで重要なのが「正しい練習方法」を最初から身につけることです。間違ったフォームや運指が癖になってしまうと、後から修正するのに倍以上の時間がかかります。特にバレーコードのFや、右手のピッキングの角度は、独学では気づきにくいポイントです。
コアミュージックスクール 現役プロ講師(プロ講師)より:
私が現場でよく見るのが、「Fコードが押さえられないから3〜4ヶ月で辞めてしまった」という方のケースです。実はFコードが鳴らない原因の多くは、人差し指の押さえ方よりも「左手の親指の位置」にあります。親指をネックの裏に垂直に当てるのではなく、やや斜めにして第2関節を少し曲げるだけで劇的に押さえやすくなります。このコツは教則本にはあまり書かれていませんが、私がレッスンで伝えると多くの生徒さんがその場で「音が鳴った!」と驚きます。最初から正しいフォームを習うことで、挫折のリスクを大幅に下げられます。
エレキギターの「音作り」入門:エフェクターの基礎知識
エレキギターの大きな魅力のひとつが「エフェクター」による音作りです。初心者のうちから全種類を揃える必要はまったくありませんが、基本的なエフェクターの種類と役割を知っておくことで、音楽の幅が広がります。
初心者が最初に知っておきたいエフェクター3種
- ディストーション/オーバードライブ:ギターサウンドを歪ませるエフェクター。ロックやハードロックに欠かせません。代表機種は「Boss DS-1(実売5,000〜7,000円)」や「Ibanez Tube Screamer(実売1.5〜2万円)」。初心者にはまずボードへの歪みの足し引きを体験してみることをおすすめします。
- コーラス:音に揺らぎとふくよかさを加えるエフェクター。クリーントーンに使うことでリッチなサウンドになります。Nirvana「Come As You Are」のイントロはコーラスを使った代表例です。
- リバーブ:残響を付加して空間の広がりを出すエフェクター。アンプに内蔵されていることも多く、小さくかけるだけで音に深みが出ます。
なお、エレキギターの演奏技術と並行して、音楽理論や作曲に興味が出てきた方には、コアミュージックスクールのDTM+作曲講座もあわせて受講することで、作った楽曲をデジタルで完成させるスキルまで身につけることができます。ギター演奏と作曲を組み合わせることで、音楽の楽しみ方が一気に広がります。
エレキギター購入後にやるべき「セットアップ」の基礎
ギターを購入したら、そのまま弾き始めるのではなく、最低限のセットアップを行うことが大切です。特に低価格帯のギターは出荷時の調整が十分でない場合があり、弦高が高すぎて押さえにくい・音程が合わないといった問題が生じることがあります。
購入後に確認すべき3つのポイント
- 弦高(アクション)の確認:12フレットを押さえた際の弦と12フレット上面の距離を確認します。一般的な目安は1弦側で1.5mm、6弦側で2.0mm程度。これより高いと押さえにくく疲れやすいため、楽器店でのセットアップ(1,500〜3,000円程度)を依頼することをおすすめします。
- ネックの反りの確認:カポタストを1フレットに挟み、もう一方の手で最終フレット付近を押さえながら、7フレット付近の弦の浮きを確認します。0.3〜0.5mm程度の隙間が理想です。大きく反っている場合はトラスロッドの調整が必要で、これは初心者が自分でやろうとするとネックを傷める場合があるため、専門家に任せることをおすすめします。
- オクターブチューニングの確認:開放弦の音(例:1弦のE)と12フレットの音(同じくE・1オクターブ上)がぴったり合っているかを確認します。ずれがある場合はサドル位置の調整が必要です。
こういったセットアップの知識は、独学では気づきにくい部分です。講師とマンツーマンでレッスンを受けることで、ギターのコンディション管理も一緒に学べるのが、教室に通う大きなメリットのひとつです。
まとめ:初心者のエレキギター選びで迷ったときの結論
ここまでの内容を整理すると、エレキギターの初心者が最初の1本を選ぶ際のポイントは以下のとおりです。
- ✅ 好きなアーティストのジャンルに合ったボディシェイプ(ストラト・レスポール・テレキャスター)を選ぶ
- ✅ 予算は4〜7万円台のギター本体に設定するのが最もコストパフォーマンスが高い
- ✅ アンプは自宅用なら10〜15Wのコンボアンプで十分
- ✅ 弦はライトゲージ(009〜042)から始める
- ✅ 購入後は楽器店でのセットアップを依頼し、弦高・ネック・オクターブを整える
- ✅ 正しいフォームと練習方法を最初から身につけるために、プロ講師のレッスンを活用する
機材が揃ったら、次はどう練習するかが上達のカギです。独学での限界を感じたとき、あるいは最初から遠回りなく上達したいときは、ぜひプロ講師のマンツーマンレッスンを試してみてください。
なお、歌とギターを一緒に学びたい方には、コアミュージックスクールのボーカル講座も人気があります。弾き語りを目標にしている方は、ギターと並行して声の使い方を学ぶことで、より早く完成した形の音楽を楽しめるようになります。
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