カラーシングの審査基準は、公式に「これができれば合格」という採点表が公開されているわけではありません。ただし制度の作りをたどれば、運営が何を見ようとしているのかはかなりはっきり見えてきます。この記事では、公表されている仕組みだけを材料に、審査基準として確実に言えることと、憶測に過ぎないことを分けて整理します。
カラーシングの審査基準を考える前提
カラーシング(ColorSing)は、歌に特化したライブ配信アプリです。配信する側になるには「Lシンガー」という立場が必要で、そのための審査があります。運営はColorSing株式会社です。
まず大前提として、運営が「審査基準の全項目」を公開しているわけではありません。ネット上には「こういう基準がある」と断定した情報も見かけますが、裏の取れないものを信じて準備の方向を決めるのは危険です。
そこでこの記事では、公式に案内されている制度の内容だけを手がかりにします。制度の設計そのものが、運営が何を重視しているかを語っているからです。
審査基準として明確に定められていること
2024年9月11日以降の制度で、はっきり定められている「基準」は次のとおりです。
| 段階 | 定められている基準 |
|---|---|
| 一次審査 | 審査申し込みフォームから申請。通過者には通常、申請後5営業日以内に連絡 |
| 二次審査 | 3日間の「おためし配信」を行い、3旬以内にリーグ25以上に到達すること |
数値として明示されている基準は、実質この「3旬以内にリーグ25以上」だけです。ここが審査基準の核だと言って差し支えありません。
「旬」の意味
旬(じゅん)は1か月を3つに区切った単位です。上旬が1日〜10日、中旬が11日〜20日、下旬が21日〜月末。3旬でおおよそ1か月ぶんになります。
利用条件も事実上の基準
審査の前段として、次の条件を満たしていないとそもそも活動できません。
- 18歳以上であること。18歳未満は保護者の同意があっても利用できません
- 配信用のiPhoneを持っていること。Android端末では配信できません(視聴は可能)
- 有線イヤホンを用意できること。歌唱時にBluetoothイヤホンは使えません
- サインインはLINEまたはAppleアカウントで行うこと
なお、年齢の上限は設けられていません。18歳以上であれば大人の方も活動できます。また、配信できない時間帯として深夜1:00〜1:30が定められています。
審査を受けるかまだ決めていない方も、分からない点を事務所へ確認できます。 質問できる内容と、連絡後の流れを見る →
【公式】一次審査の基準は「A・B・C」の3パターンで公開されています
「審査基準は非公開」と書いている記事をよく見かけますが、実際には公式のよくある質問で、かなり細かく公開されています。[FAQ] Lシンガーの審査制度・基準(2024年9月以降)がそれです。
公式の書き方はこうです。
以下の3パターンの基準感があります。
A. バランスパターン(うまさと実績)
B. めちゃうまパターン
C. 実績重視パターン(平均的な歌レベルでもOK)
3つのうち、どれか1つを満たせばよいという構造です。ここを知らないまま「歌がうまくないと無理だ」とあきらめている方が、とても多いと感じています。
A. バランスパターン(うまさと実績)
| 区分 | 公式に書かれている基準 |
|---|---|
| うまさ | カラオケ好きの中では少しうまい方には入る(歌うま素人さんとまで呼ばれる必要はないくらい)/公立高校の1クラス40人で、上から5番目まで |
| 音程やリズムがある程度取れ、発声がある程度安定/JOYSOUND・DAMで90点以上、Pokekara等でSS以上が「取れない人ではない」こと | |
| うまさ以外 | 継続的に配信頻度が平均週3以上コミットできる |
| 右の証跡のいずれか(下記) |
「証跡」として公式が挙げているのは、次のいずれかです。
- 投げ合いに依存せず、配信アプリで被消費額5万円以上を2ヶ月以上収益をあげられたこと
- 歌い手・アーティストとしてのSNSのフォロワー・チャンネル登録数等が1,000以上
- ネタ曲以外の歌ってみた投稿が1万回以上再生
- リアルライブを定期的に開催しており、1回あたり10名以上集客できること
- 🔑 上記を3ヶ月以内に達成するポテンシャルと自信を「アピールポイントや意気込み」項目から判断できること
最後の一項目が、この記事でいちばんお伝えしたいところです。 実績がまだ無くても、「これから3ヶ月で届かせる」と読み取れる書き方をすれば、対象になり得ると公式が明記しています。つまり申し込みフォームの「アピールポイント・意気込み」欄は、飾りではなく審査項目そのものです。
B. めちゃうまパターン
- 音感やリズム感に優れ、発声がよく、歌い方にバリエーション等があること
- 歌唱力もちゃんとある歌い手やプロのアーティストに近いか、それ以上のポテンシャル
- 歌のうまさという基準感でアプリ内のTOP30%に入れること
- 公立高校の学年250人としたときに、歌の魅力が5人以内
- うまさ以外は「初配信から3ヶ月間、週3以上の配信」のみ
Bだけは実績の証跡が要りません。 歌に自信がある方は、SNSのフォロワーがゼロでもここで勝負できます。
C. 実績重視パターン(平均的な歌レベルでもOK)
- 歌うまでなくてよいが、カラオケ好きの中で平均くらいはあり、一般的に音痴とは呼ばれないこと(1クラス40人で上から15番目くらい)
- 「歌下手です」「雑談枠です」と開き直らず歌に向き合えること
- 平均週3以上の配信
- 証跡は、配信アプリでの被消費額30万円以上を2ヶ月以上、またはインフルエンサーとしてのSNSフォロワー1万以上
そしてCには、公式がはっきりと釘を刺している一文があります。
この基準では、歌があまりうまくなく、配信をこのアプリではじめたいという方は、たとえビジュアルが優れていたり歌以外の一芸が優れていても受からない可能性が高いです。
「歌以外の魅力」では通らないと明言されています。ここはカラーシングが他の配信アプリと決定的に違うところです。
3パターンを1枚に整理すると
| 歌のうまさ | 実績(証跡) | 配信頻度 | |
|---|---|---|---|
| A バランス | クラス40人で上位5番 | 必要(見込みでも可) | 週3以上 |
| B めちゃうま | 学年250人で上位5番 | 不要 | 週3以上(初3ヶ月) |
| C 実績重視 | クラス40人で15番くらい | 必須・ハードル高 | 週3以上 |
3つ全部に共通しているのは「週3以上の配信」だけです。裏を返せば、運営が最も重く見ているのは継続できるかどうかだと読み取れます。
ボイストレーナーとしての見方
基準を読んで「自分はどこにも当てはまらない」と感じた方へ。いちばん動かしやすいのはAの一番下の項目です。
AとCは実績が要りますが、Aだけは「3ヶ月以内に達成するポテンシャルと自信」を文章で示せばよいとされています。SNSのフォロワー1,000人は今日は無理でも、「なぜ3ヶ月で届くと考えているか」を具体的に書くことはできます。
そして歌のほうも、Aの水準(1クラスで上から5番目)は、音程とリズムが安定していればほぼ届くラインです。天性の声質を求められているわけではありません。実際、公式が挙げているのは「音程」「リズム」「発声の安定」という、練習で改善できる3つだけです。
なお、なぜこの基準を運営が公開しているのかというと、不合格の理由は問い合わせても一切回答されないからです。基準を先に読んで自分で照らし合わせる以外に、確かめる方法がありません。
運営は何を見ているのか:制度から読み取れること
ここからが本題です。「リーグ25以上」という基準の中身を分解すると、運営が何を評価しているのかが見えてきます。
見ているもの1:継続して配信できるか
リーグは1から始まり、毎日おこなわれる昇格戦で上がっていきます。降格はありません。1日で獲得できる経験値は+1、+2、+3のいずれかです。
ここから分かるのは、リーグ25という数字は1日では絶対に到達できないということです。降格がないということは、積み上げ型の指標だということでもあります。つまり、この基準はまず「一定期間、配信を続けられるか」を見ています。
逆に言えば、たった一度の素晴らしい配信では基準を満たせません。歌唱力を1回のオーディションで審査する形式ではない、というのが制度からの明確な答えです。
見ているもの2:人が集まり、反応が生まれる配信になっているか
昇格戦のもとになるのが「ライブスコア」です。この中身が公表されています。
- ギフト使用のボリュームがベース
- 加えて「コメント」「視聴」「いいね」「ギフト使用」の各項目について、総数・人数・継続した人数が加点される
注目したいのは「人数」と「継続した人数」が別々に数えられている点です。同じ人が大量に反応するだけでなく、何人が関わったか、そのうち何人が続けて関わったかが見られているということになります。
これは審査基準を考えるうえで、かなり大きなヒントです。短期的に盛り上げる配信より、また来たいと思ってもらえる配信のほうが、この設計とは噛み合います。
見ているもの3:歌と会話の両方が成立しているか
運営が推奨しているバランスは1時間の配信で3〜6曲程度、歌と雑談は半々くらいです。
これが単なるアドバイスでない根拠は、報酬の仕組みにあります。カラーシングのダイヤは3種類あり、いずれも投げ銭に依存しない活動報酬として設計されています。
| 種類 | 発生のしかた |
|---|---|
| 歌ダイヤ | 1曲歌うごとに獲得。翌日早朝5時までに付与 |
| 雑談ダイヤ | 歌唱中以外の、配信1時間あたりで獲得。翌日早朝5時までに付与 |
| 継続報酬ダイヤ | 配信すると将来に積み立てられ、配信の半年後〜1年半後の各旬ごとに一定条件を達成すると、各旬末に分割分を獲得 |
歌と雑談に別々の報酬が用意されているということは、運営がその両方がある配信を想定しているということです。歌い詰めの配信も、まったく歌わない配信も、この設計からは外れます。
ちなみに継続報酬ダイヤの存在は、運営が長期的に活動する人を想定していることの表れでもあります。報酬の詳細はカラーシングの報酬制度を図解|歌ダイヤ・雑談ダイヤ・継続報酬のちがいで扱っています。
審査基準について、よくある誤解
誤解1:歌がうまくないと通らない
採点機能で歌唱の技術点を測って合否を決める、という仕組みは案内されていません。基準として明示されているのはリーグ25への到達であり、その材料はライブスコアです。歌が魅力的であることは大きな武器ですが、それだけが基準ではありません。
誤解2:顔出しをしないと不利になる
これも制度で否定できます。カラーシングのリーグ帯は「性別 × 顔出し / 声だけ」の4部門に分かれています。全員が同じ土俵に並んでいるわけではないため、顔を出さない選択がそのまま不利になるという単純な構図にはなりません。顔出しなしの「声だけ配信」は正規のスタイルとして用意されています。
誤解3:事務所に入ると基準が緩くなる
これは明確に否定されています。事務所に所属しても審査基準は変わらないというのが運営の公式見解です。所属によって合格しやすくなる仕組みはありません。この論点はカラーシングの審査は事務所所属だと有利?公式の見解と本当のところで詳しく整理しています。
誤解4:長時間配信するほど有利
おためし配信には1日あたりの時間や曲数の指定がありません。時間を積めば積むほど有利、という単純なルールは公表されていません。むしろライブスコアに「継続した人数」が入っていることを踏まえると、自分が続けられるペースを見つけることのほうが理にかなっています。
基準を満たしにいくための実務的な考え方
締め時間の設計
「締め時間」は昇格戦の経験値が確定する時刻で、初回配信のときに自分で選びます。そしてボーダー(+1 / +2 / +3の境目)の値は、締め時間の30分前から表示され、締め時間に向かって増えていきます。
この性質があるため、自分が配信できる時間帯と締め時間が噛み合っているかどうかで、同じ配信時間の価値が変わります。選び方はカラーシングの締め時間の決め方|昇格に効く時間の選び方で扱っています。
保証値という安全装置
カラーシングには「保証値」という仕組みがあります。ボーダーが急に跳ね上がるのを防ぐためのもので、保証値に到達すれば経験値の獲得が保証されます。無理に張り合わなくても積み上げられる設計になっている、ということです。
旬をまたぐときのリセットを知っておく
旬の最初の日(1日・11日・21日)に、前旬の5リーグ下から新しいリーグ戦が始まります。ただし21日は3リーグ下です。スコアは100%キャリーオーバーされ、前旬と同等のリーグに戻るには+1を取る前提で最小2日、最高でも6日の配信で足りる設計とされています。
ここから分かるのは、リーグ25が「毎日限界まで配信しないと届かない場所」としては設計されていないということです。リーグの全体像はカラーシングのリーグとは?昇格戦の仕組みをやさしく解説、リーグ25の体感はカラーシングの二次審査「リーグ25」はどれくらい大変?到達までの現実的な道のりをご覧ください。
おためし配信の自由度を使い切る
二次審査の入口である3日間のおためし配信には、次の性質があります。
- 連続した3日である必要はありません。実際に配信した日だけがカウントされます
- 1日あたりの時間や曲数の指定はありません
- おためし配信中も報酬(ダイヤ)の対象です
基準を満たしにいくという観点では、この自由度は「自分にとっていちばん条件のいい3日を選べる」という意味を持ちます。人が集まりやすい時間帯、自分の喉の調子が安定している曜日、通信環境が安定している場所。こうした条件を揃えられる日を選んでください。使い方の詳細はカラーシングのおためし配信とは?3日間の使い方で合否が変わる理由にまとめています。
リスナー側の仕組みも知っておくと読み解きやすい
ライブスコアには「いいね」の項目が含まれています。カラーシングの「スーパーいいね」は、視聴中に数分ごとにチャージされ、MAXになると押せるもので、0.1コイン分の応援効果があります。つまり長く見ている人ほど応援できる量が増える設計です。
また、リスナーが貯める「推しPt」という指標もあります。これはリスナーとLシンガーの絆を表すもので、旬と月間で集計され、ギフト利用のコイン数、視聴時間、5回以上スーパーいいねしたDAY数などで増えます。一定数たまると「推しバッジ」を獲得します。
ここでも「視聴時間」や「DAY数」といった、続けて関わることが評価される指標が並びます。審査基準を読み解くうえでも、一貫した思想が見て取れます。
基準に届かなかった場合
審査に落ちた場合、初回は9旬後(およそ3か月後)まで再受審ができません。以降も9旬ずつ延びていきます。
この待機期間の長さが、「基準を正しく理解してから申し込むべき」と言われる最大の理由です。準備が整わないまま申し込むと、3か月の空白を抱えることになります。立て直し方はカラーシングの審査に落ちた…再申請はいつから?次に受かるための立て直し方にまとめました。
基準の理解を助けてくれる相手を持つ
審査基準そのものは事務所に入っても変わりません。ただ、ここまで見てきたように、カラーシングの制度は用語も仕組みも独特です。リーグ、ボーダー、保証値、締め時間、旬。これらを一人で整理しながら、同時に配信も組み立てるのは、正直なところ負担が大きいと思います。
私たちコアミュは、音楽教室「コアミュージックスクール」(2011年〜)を母体とするColorSing公認の事務所です。運営は株式会社POYOで、現役のボイストレーナーが在籍しています。手数料は0%、入会金・月会費・ノルマはありません。顔出しなしの「声だけ配信」も歓迎で、18歳以上なら年齢の上限もなく、全国どこからでもオンラインで所属できます。相談窓口はLINEです。
審査の準備を始める前に、カラーシングの年齢制限は?何歳から使えるのか、上限はあるのかで年齢条件も確認してください。
基準を確認しても通過できないときは、カラーシングの審査に通らない5つの理由と、その直し方で原因別の見直し方を確認できます。
【公式】実は、一次審査が免除されるルートがあります
ここまで一次審査の基準と手続きを見てきましたが、審査そのものを受けずに通過する方法が公式に用意されています。意外と知られていないので、選択肢として押さえておいてください。
ColorSingには#TheOnePhraseという、15秒ほどの1フレーズの歌声だけで良さを競うイベントがあります。公式FAQの記載です。
ColorSingでまだ配信していない人を対象に、#TheOnePhraseで300位以内(シルバー賞)に入ると、一次審査が免除されるキャンペーンを実施しています。
| キャンペーン | 対象 | もらえるもの |
|---|---|---|
| 300位以内で一次審査免除 | ColorSing未配信・一次審査未通過の方 | 一次審査の通過 |
| 300位以内+二次審査通過 | 上で一次審査を通過した方 | 2万ダイヤ(=現金2万円相当) |
| 300位以内を紹介 | Lシンガー限定 | 1万ダイヤ(紹介人数の上限なし) |
なぜこのルートが有利になりうるのか
通常の一次審査は、歌唱力に加えて「実績の証跡」(SNSフォロワー1,000以上、歌ってみたが1万回再生、など)が問われるパターンがあります。実績がこれからの方にとっては、ここが壁になります。
ところが#TheOnePhraseは投票で順位が決まります。公式によれば、エントリーは名前・映像・サムネが伏せられた状態で評価されます。
このイベントに関しては、並び替えの際には名前・映像・サムネが伏せられた状態なので、純粋に歌声だけで評価する仕組みとなっています
フォロワーがゼロでも、声だけで勝負できるということです。実績で足踏みしている方にとっては、こちらのほうが現実的な場合があります。
対象になる条件
- エントリー期間終了時点でColorSing未配信かつ、一次審査未通過
- LINE連携済で、サブアカウント/グレーアカウント判定なし
- 退会したあとの新規登録(いわゆる転生)ではない
- BANや機能制限中でもなく、BAN歴が多くはない
- 🚨 iOSユーザのみが対象(Androidは録音自体ができません)
なお録音は有線イヤホン必須(Bluetoothでは録音できません)。エントリー期間中は何度でも録り直せるので、一発勝負ではありません。匿名エントリーも選べます。
仕組みの詳細は#TheOnePhraseとは?一次審査が免除される仕組みにまとめました。通常の審査基準はカラーシングの審査基準を徹底解説をご覧ください。
※このキャンペーンは公式に「予告なく終了する場合があります」と明記されています。
まとめ
カラーシングの審査基準として公式に明示されている数値は、「3旬以内にリーグ25以上」という二次審査の条件です。それ以外の細かな採点表は公開されていません。
ただし制度の作りをたどると、運営が見ているものは推測できます。リーグが積み上げ型で降格がないこと、ライブスコアに「人数」と「継続した人数」が含まれること、歌ダイヤと雑談ダイヤが別々にあること。この3つから読み取れるのは、継続して配信でき、人が集まり、歌と会話の両方が成立する配信をつくれるかという視点です。
逆に、歌唱力を一発で採点される仕組みや、事務所所属で基準が緩くなる仕組みは確認できません。準備の方向を決めるときは、この違いを踏まえてください。審査全体の難易度感はカラーシングの審査は厳しい?落ちる人の共通点と受かるための準備で扱っています。制度や条件は変わることがあるため、最新の内容は必ず公式FAQでご確認ください。



