「カラーシング マイク おすすめ」で検索して、10本くらい記事を読んだのに、結局どれを買えばいいのか分からなくなった——そんな状態でこのページにたどり着いた方が多いと思います。記事ごとに勧めている製品が違い、値段も2,000円から5万円までばらばらだからです。
先に、いちばん大事な事実をお伝えします。ColorSing公式FAQが「動作確認をした」と書いている構成は、たった3つしかありません。 それ以外の製品については、公式は可否を一切書いていません。だから記事ごとに答えが違うのです。
そして、そのうち最初に選ぶべきなのはApple純正のEarPods(2,980円・2026年8月時点/Apple公式サイト)です。ここから始めれば失敗しません。
この記事では、公式が名前を挙げている3構成を予算順に整理したうえで、「どのマイクが自分の声に合うか」を声質から判断する方法を、声を教える立場からお伝えします。
この記事は、コアミュージックスクールのボーカル講師・奥津ユキ(ボーカル/ピアノ/サックス/フルート/DTM)の監修のもと作成しています。
結論:公式が名前を挙げているのは、この3構成だけ
ColorSing公式FAQのアクセサリー案内に登場するのは、次の3つです。
| 状況 | 公式が挙げている構成 | おおよその費用 |
|---|---|---|
| 外付けマイクがない場合 | Apple純正の有線イヤホン(EarPods with Lightning Connector) | 2,980円 |
| マイクにつなぐ場合 | Apple純正カメラアダプタ + FIFINE K658 | 約1.6〜1.8万円 |
| オーディオインターフェースを使う場合 | AG03 + AT2020 | 約4.4万円 |
(価格は2026年8月時点。Apple製品はApple公式サイト、その他は実売の参考値です)
公式FAQには、これらについても「動作を保証するものではない」と明記されています。さらにイヤホンマイク・スピーカー・ミキサー等のアクセサリーに起因する不具合は、サポート対象外とされています。つまり、公式の名前が出ている製品を選ぶことは「保証」ではなく「情報が存在する」というだけの安心です。それでも、情報がまったくない製品を選ぶよりはるかに安全です。
【公式】公式が動作確認している3つのマイク構成
マイク選びで公式に確認できるのは、推奨環境FAQに記載された動作確認済みの構成です。製品全般の順位付けではありません。
以下のアクセサリーについては動作確認しております。
外付けマイクがない場合
Apple純正の有線イヤホン(EarPods with Lightning Connector)
オーディオインターフェースを使う場合
AG03 + AT2020
USBマイクにつなぐ場合
Apple純正のカメラアダプタ + FIFINE K658
外付けマイクなしはApple純正の有線イヤホン、オーディオインターフェース使用時はAG03+AT2020、USBマイク使用時はApple純正のカメラアダプタ+FIFINE K658が挙げられています。
Lシンガーは、まず外付けマイクが必要か、オーディオインターフェースを使うか、USBマイクを使うかを決め、該当する構成だけを確認します。動作確認済みでも動作保証やサポートの対象ではないため、購入前に端子と必要なアダプタを確認し、配信前に接続テストを行ってください。
必要な機材や始め方を、始める前に確認できる窓口があります。 質問できる内容と、連絡後の流れを見る →
予算別・おすすめの選び方
全体像を先に出します。上に行くほど良い、という表ではありません。 自分がどこにいるかを確認する地図として見てください。
| 段階 | 予算 | 買うもの | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| STEP 0 | 0円 | 家にあるマイク付き有線イヤホン | 今日試したい |
| STEP 1 | 2,980円 | Apple EarPods(端子に合うもの) | ほぼ全員。ここで十分 |
| STEP 2 | 約8,000〜10,000円 +端末により7,480円 |
USBマイク(FIFINE K658) | 音質を上げたくなった人 |
| STEP 3 | 約4.4万円 | AG03系+AT2020 | 弾き語り・本格志向 |
大半の方は、STEP 1で止まって問題ありません。 はっきり言い切ります。歌配信で聞きやすさを左右するのは、機材のグレードよりも「音量が安定していること」と「余計な音が入らないこと」です。この2つは2,980円でも十分に達成できます。
STEP 1:Apple EarPods(2,980円)
USB-C版・Lightning版・3.5mm版の3種類があり、いずれも2,980円(2026年8月時点・Apple公式サイト)です。自分のiPhoneの差込口に合うものを選んでください。
| お使いのiPhone | 差込口 | 選ぶ製品 |
|---|---|---|
| iPhone 15 / 16 / 16e / 17 / 17e / iPhone Air | USB-C | EarPods(USB-C) |
| iPhone 14以前、およびiPhone SE(第3世代) | Lightning | EarPods(Lightningコネクタ) |
iPhone SE(第3世代)は2022年発売ですがLightningです。「15以降はUSB-C」とだけ覚えていると買い間違えます。
変換アダプタは不要です。なお、Apple公式ストアで現在取り扱いのあるヘッドフォンジャック変換アダプタはUSB-C版(1,480円)のみで、Lightning版は検索結果に出てきません。手持ちの3.5mmイヤホンを変換して使う道は、Lightning世代では選びにくくなっています。
STEP 2:FIFINE K658(約8,000〜10,000円)
公式FAQが「Apple純正カメラアダプタ + FIFINE K658」という組み合わせを挙げているUSBマイクです。実売はAmazonの公式ストア出品で8,222円(2026年8月時点の参考価格)。
このマイクが歌配信に向いている理由は、本体に3.5mmのイヤホン端子(リアルタイムモニター)が付いていることです。iPhoneの差込口は1つしかないので、「マイクとイヤホンを同時につなぐ」が初心者最大の難所になります。K658はマイク側でイヤホンを受けられるので、この問題が起きません。
もうひとつ、K658はダイナミックマイクです。後述しますが、自宅配信では扱いやすい種類です。
注意点:iPhone 14以前とiPhone SE(第3世代)では、接続に「Lightning – USB 3カメラアダプタ」(Apple純正・7,480円/2026年8月時点)が別途必要です。マイク本体に近い額の追加になるので、購入前に必ず端子を確認してください。
STEP 3:AG03系 + AT2020(約4.4万円)
いわゆる「配信者らしい構成」です。内訳の目安は次のとおり(いずれも2026年8月時点の実売参考値)。
- YAMAHA AG03MK2(オーディオインターフェース/ミキサー)約24,800円
- audio-technica AT2020(コンデンサーマイク)約11,500円
- Lightning – USB 3カメラアダプタ 7,480円、そのほかケーブル類
ここで、他の記事があまり書かない事実を2つ挙げます。
①公式FAQが動作確認しているのは「無印AG03」で、これは生産完了品です。 ヤマハの現行ラインナップはAG08/AG06MK2/AG03MK2/AG03MK2 LSPKで、いま店頭で買えるAG03MK2は公式の動作確認対象ではありません。
②公式が挙げているマイクは「AT2020」であって「AT2020USB」ではありません。 AT2020はXLR接続で48Vのファントム電源を必要とするコンデンサーマイクで、AG03MK2のCH1コンボ入力に挿す前提の製品です。名前が似ているAT2020USBはUSB直結型なので、AG03には物理的に挿さりません。ここを取り違えて買ってしまう方が実際にいます。
また、iPhone 15以降のUSB-C世代について、公式は接続方法を案内していません。 Apple純正の「USB-C – USBアダプタ」(2,980円)は存在しますが、この製品には給電用のポートがありません。ヤマハの公式マニュアルは、iPhoneとの接続時には外部からの電力供給が必要だと案内しており、この条件を満たせるかは公式に確認されていない領域です。USB-C世代の方が、いきなり4.4万円の構成に踏み切るのは慎重に。
【講師の視点】マイクは「音質」ではなく「声のクセ」と「部屋」で選ぶ
スペック表を比べてもマイクは選べません。声を教えている立場から、実際に使っている判断軸をお伝えします。
判断軸1:あなたの声は「芯が強い」か「息が多い」か
これがいちばん効きます。
声量があって、声の芯が強い方は、感度の高いマイクを使うと入力が飽和して、サビでバリッと割れます(クリッピング)。歌がしっかりしている方ほど起きる現象です。この場合は、感度が控えめなダイナミックマイクのほうが素直に収まります。FIFINE K658がここに当たります。
息の成分が多い、柔らかい声質の方は逆で、ダイナミックマイクだと音量が上がりきらず、上げると部屋の音まで一緒に大きくなります。この場合は感度の高いコンデンサーマイク(AT2020など)が効きます。ただし後述のとおり部屋の条件が厳しくなります。
自分がどちらか分からないときは、スマホのボイスメモで一番静かなフレーズと一番大きいフレーズを録って、波形の差を見てください。 差が極端に大きければ芯が強いタイプ、全体に小さくて平らなら息が多いタイプです。
判断軸2:あなたの部屋は、コンデンサーマイクに耐えられるか
コンデンサーマイクは感度が高いぶん、エアコン、冷蔵庫、換気扇、外の車の音まで拾います。集合住宅や、生活音のある部屋では、「良い音」より先に「余計な音」が増えます。
判定はかんたんです。部屋で30秒間じっと黙って、聞こえる音を数えてください。 3つ以上聞こえるなら、コンデンサーマイクはまだ早いです。ダイナミックマイクを選んでください。
判断軸3:マイクを変えると、歌い方が変わる
意外に思われますが、これが一番の注意点です。マイクを替えるとイヤホンに返ってくる自分の声の質感が変わり、人は無意識に歌い方を調整します。返りが太くなると力を抜き、細くなると押してしまう。
だから、Lシンガー審査のおためし配信の直前など、大事な時期に機材を替えるのはおすすめしません。 替えるなら、そこから最低でも数回は配信して、新しい返りに耳を慣らしてから本番に臨んでください。
おすすめしない買い方
- 「配信者セット」のような詰め合わせを最初に買う/使わない部品が必ず出ます。しかもアクセサリー起因の不具合はサポート対象外なので、動かないときに切り分けができません。
- 端子を確認せずに注文する/Lightning/USB-Cの取り違えは本当に多い返品理由です。特にiPhone SE(第3世代)。
- Bluetoothマイク・ワイヤレスマイクを買う/ColorSingはBluetoothイヤホンをサポートしていません。理由は歌とBGMのズレ(遅延)で、接続中は選曲そのものがブロックされます。
- 公式に名前のない他社ミキサーを、動くと決めつけて買う/AG03以外のミキサーや他社オーディオインターフェースの可否は、公式に記載がありません。
よくある質問
Q. 結局いくら用意すればいいですか?
A. 2,980円です。それ以上は、必要になってからで間に合います。
Q. 1万円台のマイクと4万円台の構成、どちらが幸せになれますか?
A. 弾き語りをしないなら1万円台(FIFINE K658)で十分です。4万円台の構成が本当に効いてくるのは、入力が2系統以上必要になる場面です。
Q. AT2020USBを買えばオーディオインターフェースがいらないのでは?
A. USB直結型はそういう発想の製品ですが、ColorSing公式が動作確認しているのは「AG03 + AT2020」の組み合わせであって、AT2020USB単体の可否は記載がありません。公式に情報がない構成になる点はご承知おきください。
Q. 良いマイクを買えば、歌が上手く聞こえますか?
A. 正直にお答えすると、限定的です。マイクが変えるのは「音の届き方」で、音程やリズム、声の響きそのものは変わりません。機材でごまかせる範囲は思ったより狭い、というのが講師としての実感です。
Q. 中古で安く買うのはありですか?
A. 判断は分かれますが、コンデンサーマイクは湿気に弱く、状態が外から分かりにくい機材です。最初の1本としてはおすすめしません。
マイクを替えても環境音が気になる場合はカラーシングのノイズキャンセリング設定|オンとオフの使い分けをご覧ください。
まとめ
- 公式FAQが名前を挙げているのは3構成だけ。それ以外は可否の記載なし
- 最初の1本はApple EarPods 2,980円。端子に合うものを選ぶだけ
- 次の段階はFIFINE K658(約8,000〜10,000円)。イヤホン端子付きで接続が楽
- AG03+AT2020は約4.4万円。ただし公式確認機種の無印AG03は生産完了、USB-C世代の公式ガイドもなし
- 選ぶ基準は声の芯の強さと部屋の静けさ。芯が強い/うるさい部屋ならダイナミック
- 大事な配信の直前に機材を替えない。返りが変わると歌い方が変わる
機材の全体像はColorSingの機材は何が必要?に、そもそもマイクが要るのかという話はカラーシングにマイクは必要?にまとめています。オーディオインターフェースの要否はカラーシングにオーディオインターフェースは必要?、AG03の具体的な接続はカラーシングでミキサーを使うにはをご覧ください。
買う前に迷ったら、ColorSing公認事務所「コアミュ」に相談していただいてもかまいません。手数料0%・入会金や月会費なし・ノルマなし、音楽教室「コアミュージックスクール」の現役講師が対応します。詳しくはコアミュの公式ページへ。
監修
奥津ユキ(コアミュージックスクール講師)
ボーカル・ピアノ・サックス・フルート・DTMを担当。



