「マイク付きの有線イヤホンを接続してください」。ColorSing(カラーシング)で曲を選ぼうとすると、この文章が出てきます。ところが、ここで多くの方が止まります。手元にあるイヤホンが、それに当てはまるのか分からないからです。
先に結論をお伝えします。イヤホンマイクとは「マイクが付いている、線でつながったイヤホン」のことです。判定するポイントは3つだけ。①線でつながっている ②コードの途中に小さなリモコンや突起がある ③iPhoneの差込口に合う。この3つを満たしていれば、それがColorSingで使えるイヤホンマイクです。
持っていない場合はApple純正のEarPods(2,980円・2026年8月時点/Apple公式サイト)を買えば確実です。
この記事では、普通のイヤホンとの違いをはっきりさせたうえで、イヤホンマイクを「歌の道具」として使いこなすコツ——位置、片耳運用、耳の塞ぎ方が音程に与える影響まで、声を教える立場からお伝えします。
この記事は、コアミュージックスクールのボーカル講師・奥津ユキ(ボーカル/ピアノ/サックス/フルート/DTM)の監修のもと作成しています。
結論:イヤホンマイクの条件は3つだけ
ColorSing公式FAQの選曲時ダイアログには、こう書かれています。
「Bluetoothイヤホンの場合、歌とBGMに大きくズレが生じます。マイク付きの有線イヤホンを接続してください」
この一文が求めているものを分解すると、条件は次の3つです。
- 有線であること/ワイヤレスは不可。公式FAQの原文は「ColorSingでは、Bluetoothイヤホンをサポートしておりません。」です
- マイクが付いていること/このマイクが、そのままあなたの歌用マイクになります
- iPhoneの差込口に合うこと/USB-CかLightningか、世代によって違います
逆に言えば、これ以外の条件はありません。ブランドの指定も、価格の下限もありません。
家にあるイヤホンを判定する方法
買う前に、まず手持ちを確認しましょう。
| 持っているもの | ColorSingで歌えるか | 理由 |
|---|---|---|
| マイク付きの有線イヤホン | そのまま使えます | 公式が求めている条件を満たしている |
| マイクなしの有線イヤホン | 歌には不向き | 声を拾う経路がない |
| AirPodsなどのワイヤレス | 使えません | 接続中は選曲そのものがブロックされる |
| ヘッドセット(有線・マイク付き) | 端子が合えば仕組み上は可 | ただし公式の動作確認対象ではない |
| 端子が合わない有線イヤホンマイク | そのままでは不可 | 端子の合うものを買うほうが確実 |
マイクが付いているかを見分けるコツ
いちばん簡単なのは、コードを目でたどることです。右耳から下りてくるコードの途中(あごの少し下あたり)に、細長い小さな箱のようなリモコンが付いていれば、ほぼマイク付きです。音量ボタンや再生ボタンがあるなら、その裏側に小さな穴が開いています。それがマイクです。
リモコンがまったく見当たらない、コードが左右とも一直線でつるんとしている、という場合はマイクなしの可能性が高いです。
必要な機材や始め方を、始める前に確認できる窓口があります。 質問できる内容と、連絡後の流れを見る →
普通のイヤホンと、何が違うのか
「普通のイヤホン」と言うとき、たいてい次の2つのどちらかを指しています。それぞれ違いを整理します。
違い①:マイクなしの有線イヤホンとの違い
音を「聴く」ことしかできないのが、マイクなしのイヤホンです。イヤホンマイクは、そこに「話す・歌う」機能が加わっています。
歌配信では、この2つが同時に必要です。伴奏と自分の声の返りを聴きながら、同時に声を送る。iPhoneの差込口は1つしかないので、1本で聴くと歌うの両方をこなせるイヤホンマイクは、構成として非常に理にかなっています。マイクとイヤホンを別々にすると、それだけで接続の難易度が跳ね上がります。
違い②:ワイヤレスイヤホンとの違い
ここが決定的です。ColorSingはBluetoothイヤホンをサポートしていません。理由は音質ではなく遅延(ズレ)で、公式FAQも「歌とBGMに大きくズレが生じます」と書いています。
電波に載せて音を飛ばす以上、届くまでにわずかな時間がかかります。会話では気になりませんが、伴奏に合わせて歌う場面では致命的です。自分では合わせているのに、リスナーに届く音がずれていく。
そのため、Bluetooth接続中はカラオケの選曲そのものがブロックされます。「配信は始まったのに曲が選べない」という相談の大半がこれです。
【公式】公式が動作確認しているイヤホンマイク
ColorSing公式FAQは、カラオケ選曲にはマイク付きの有線イヤホンを案内し、外付けマイクがない場合の動作確認例も挙げています。
また、イヤホンマイク等をBluetooth接続している状態で、カラオケ選曲をおこなうことはできません。
下記を参考に有線イヤホンマイク等の使用をご検討ください。
以下のアクセサリーについては動作確認しております。
外付けマイクがない場合
Apple純正の有線イヤホン(EarPods with Lightning Connector)
なお、動作確認ができているアクセサリーについても、動作を保証をするものではございませんので、サポート対象外となります。
公式に名前がある外付けマイクなしの構成は、Apple純正の有線イヤホン(EarPods with Lightning Connector)です。Bluetoothイヤホンは、マイクが付いていてもカラオケ選曲には使えません。
Lシンガーは、端末の差込口とイヤホンの接続方式を確認し、有線かつマイク付きの構成を選びます。ただし、動作確認済みの製品でも保証対象ではないと明記されています。購入前に端子を確認し、接続後は配信前の短いテストでマイク入力と選曲の両方を確かめてください。
端子別・買うべきイヤホンマイク
ColorSingの配信はiPhoneのみです(Androidは視聴のみ、タブレット類は公式の推奨環境で推奨外とされています)。差込口を確認して選んでください。
| お使いのiPhone | 差込口 | 買うもの | 価格 |
|---|---|---|---|
| iPhone 15 / 16 / 16e / 17 / 17e / iPhone Air | USB-C | EarPods(USB-C) | 2,980円 |
| iPhone 14以前、およびiPhone SE(第3世代) | Lightning | EarPods(Lightningコネクタ) | 2,980円 |
(2026年8月時点・Apple公式サイトの価格)
気をつけていただきたいのがiPhone SE(第3世代)です。2022年発売と新しめですが、端子はLightningです。「15以降はUSB-C」という覚え方だけだと、SEをお使いの方が確実に買い間違えます。
Apple純正のEarPodsは、USB-C・Lightning・3.5mmの3種類がいずれも2,980円。変換アダプタは不要で、iPhoneに直接挿せます。 ColorSing公式FAQが接続例として名前を挙げているのもApple純正イヤホン(EarPods with Lightning Connector)なので、迷ったら純正が確実です。
手持ちの3.5mmイヤホンを変換して使う方法について
「アダプタを買えば今のイヤホンが使えるのでは」と考える方は多いのですが、注意が必要です。Apple公式ストアで現在取り扱いのあるヘッドフォンジャック変換アダプタはUSB-C版(1,480円)のみで、Lightning版は検索結果に出てきません。
Lightning世代の方は、サードパーティ製を探すことになります。そのうえで、公式FAQにはイヤホンマイク等のアクセサリーに起因する不具合はサポート対象外と明記されています。端子の合ったイヤホンを最初から買うほうが、結局は安く、確実です。
【講師の視点】イヤホンマイクを「歌の道具」として使う
ここからは公式FAQには書かれていない、使いこなしの話です。同じイヤホンマイクでも、使い方で届く声はかなり変わります。
①マイクを口元に向け、服にこすらせない
いちばん多い失敗がこれです。リモコン部分が服の襟に当たっていたり、コードが首の後ろに回って口から遠ざかっていたりすると、声が小さくなり、こすれるノイズが乗ります。
配信前に鏡でコードの位置を見て、リモコンが口のほうを向いた状態で胸元に垂れているか確認してください。 クリップで服に留めると安定します。これだけで「声が小さい」の一定数は解決します。
②イヤホンマイクは、実は音量が安定しやすい
据え置きマイクより格下だと思われがちですが、歌い始めの段階ではイヤホンマイクのほうが扱いやすい面があります。
理由は口とマイクの距離が変わらないこと。据え置きマイクの前で歌うと、人は無意識に動きます。高い音で顎が上がる、サビで前のめりになる、息を吸うときに顔を引く。そのたびに音量が上下し、聞きづらい配信になります。イヤホンマイクは体と一緒に動くので、この揺れが起きません。
③耳を塞ぎすぎると、音程が上がりやすくなります
これは意外と知られていません。耳の穴を密閉するタイプのイヤホンを両耳に入れて歌うと、自分の声が体の内側から大きく響いて聞こえます。すると脳は「声が出すぎている」と判断し、無意識に力を抜く。結果、実際には声量が足りなかったり、音程が上ずったりします。
Apple純正のEarPodsは耳の穴を密閉しない形なので、外の音がある程度入ってきます。歌配信では、この「塞ぎすぎない」形のほうが自然に歌えることが多いというのが、レッスンで見ていての実感です。
④片耳だけ外すのは、悪い癖ではありません
返りが強くて歌いにくいときは、片方の耳だけ外してみてください。片耳で返りを、もう片方で生の自分の声を聴くバランスは、慣れないうちは安定します。プロの現場でも普通に行われている方法です。慣れてきたら両耳に戻す、で問題ありません。
イヤホンマイクの限界も、正直に書いておきます
- サポート対象外である/公式FAQは、イヤホンマイク・スピーカー・ミキサー等のアクセサリー起因の不具合をサポート対象外としており、動作確認済みの製品についても「動作を保証するものではない」としています
- 声量が大きい方は音が割れることがある/入力が飽和する現象(クリッピング)です。しっかり声が出る方ほど起きます
- 息の成分が多い声質だと音量が上がりにくい/上げようとすると部屋のノイズまで大きくなります
- 弾き語りはできない/声と楽器で入力が2系統必要になるため、構成として成立しません
この4つのどれかが実際に起きたら、そのときが次の機材を考えるタイミングです。起きていないうちは、必要ありません。
よくある質問
Q. イヤホンマイクとヘッドセットは違うものですか?
A. 仕組みとしては同じ仲間です。有線でマイクが付いていて端子が合えば、動作の理屈は変わりません。ただし公式が接続例として名前を挙げているのはApple純正イヤホンなので、確実性を求めるならそちらです。
Q. 音楽用の高いイヤホンを持っています。マイクは付いていません。
A. 歌配信ではマイクが必要なので、そのままでは使えません。音質の良いイヤホンは、配信後に自分の歌を聴き返す用に使うのがおすすめです。
Q. 有線だけどマイクが付いていない場合、別でマイクを挿せますか?
A. iPhoneの差込口は1つなので、そのままでは両方は挿せません。分岐させる機材が必要になり、構成が複雑になります。マイク付きイヤホン1本にするほうが簡単です。
Q. 安いイヤホンマイクでも音質は大丈夫ですか?
A. リスナーが「聞きづらい」と感じる主な原因は、音質より音量の不安定さと余計な音です。この2つは2,980円のイヤホンでも十分に避けられます。
Q. コードが邪魔で歌いにくいです。
A. 服の内側を通して首元から出すと、揺れとこすれ音が減ります。ワイヤレスへの変更は、ColorSingでは選べない解決策です。
手持ちのイヤホンにマイクがない場合にできることは、カラーシングはマイクなしでも配信できる?できることとできないことで確認できます。
まとめ
- イヤホンマイク=マイクが付いた有線イヤホン。条件は「有線・マイク付き・端子が合う」の3つだけ
- 見分け方はコードの途中の小さなリモコン。あればほぼマイク付き
- ワイヤレスとの違いは遅延。接続中は選曲そのものがブロックされる
- Apple EarPodsは3種類とも2,980円。iPhone SE(第3世代)はLightning
- 使いこなしのコツはマイクを口元に向ける・塞ぎすぎない・片耳運用
- 音が割れる/音量が上がらない/弾き語りをしたい、が起きたら次の段階へ
そもそもマイクが必要かという話はカラーシングにマイクは必要?、イヤホン全般の選び方はカラーシングのイヤホンにまとめています。設定でつまずいたらカラーシングのマイク設定、機材の全体像はColorSingの機材は何が必要?をご覧ください。
ColorSing公認事務所「コアミュ」では、手持ちのイヤホンが使えるかどうかの確認だけでも相談を受け付けています。写真を送っていただければ判断できます。手数料0%・入会金や月会費なし・ノルマなし、音楽教室「コアミュージックスクール」の現役講師が対応します。詳しくはコアミュの公式ページへ。
監修
奥津ユキ(コアミュージックスクール講師)
ボーカル・ピアノ・サックス・フルート・DTMを担当。



