歌のレクで一番大事な準備は、実は伴奏でも機材でもなく選曲です。利用者さまの世代に合わない曲を並べると、どんなに上手な進行でも場が動きません。この記事では、高齢者施設の音楽レクで歌いやすい定番曲を「場面別」に整理します。レク担当の職員さまが自分で進行する場合にも、外部講師に頼むときのリクエスト集めにも使えます。
選曲の大原則:3つだけ
- 「懐かしい」は人によって違う。いまの80〜90代は昭和20〜40年代の流行歌・唱歌の世代、70代なら昭和40〜50年代の歌謡曲も現役です。利用者さまの年齢層で軸を決めましょう
- 「歌う曲」と「聴く曲」を交互に。全部を歌う曲にすると疲れます。生演奏をゆったり聴く曲を挟むと最後まで持ちます
- キーは原曲より下げる。年齢とともに高い声は出にくくなります。伴奏者がキーを落とせるかどうかで、参加のしやすさが大きく変わります(カラオケ音源では調整しにくい部分で、生伴奏の強みです)
場面別・定番曲リスト
はじまりの1曲(声ならし・全員が知っている)
- ふるさと(唱歌)
- 上を向いて歩こう
- 青い山脈
盛り上げたいとき
- リンゴの唄
- 東京のバスガール
- 三百六十五歩のマーチ(手拍子・足踏みと相性抜群)
- きよしのズンドコ節(比較的新しい世代まで届く)
季節のうた
- 春:春の小川/さくらさくら/花
- 夏:夏の思い出/茶摘み/われは海の子
- 秋:もみじ/赤とんぼ/里の秋
- 冬:たき火/雪/ペチカ
季節の歌は「いま何月か」を自然に共有できるのも良いところです。
しっとり聴かせる・締めの曲
- 川の流れのように
- 見上げてごらん夜の星を
- 月の沙漠
- いつでも夢を
プログラムの組み方(45分の例)
- あいさつ・お口と声のじゅんび体操(10分)
- はじまりの1曲+盛り上げ2曲(15分)
- 聴く曲を1曲はさむ(5分)
- 季節の歌+リクエスト(10分)
- 締めの1曲・次回予告(5分)
ポイントはリクエスト枠をあらかじめ作っておくこと。「今日は何を歌いたいですか」の一往復があるだけで、参加感がまるで違います。職員さまが事前にリクエストを集めておくと、当日の反応がさらに良くなります。
歌詞カードの作り方
- 文字は大きく(A4に1曲・フォント28pt以上が目安)
- ふりがなは漢字の直後でなく上に(視線の移動を減らす)
- ラミネートしておくと繰り返し使えます
※市販楽曲の歌詞を印刷・配布する場合は著作権の扱いにご注意ください(保護期間中の楽曲はJASRAC等への許諾手続きが必要になる場合があります。童謡・唱歌など保護期間が満了した曲は自由に使えます)。
「選曲も進行も丸ごと任せたい」という施設さまには、外部講師という選択肢もあります。頼み方と料金の相場は音楽レクを外部講師に頼むには?にまとめました。川口市近隣でしたら、当教室(川口駅前・コアミュージックスクール)の訪問音楽レクリエーションもご検討ください。世代に合わせた選曲リストを持って、生伴奏でお伺いします。


